DanceとかCHEERとかバク転とか

キスマーク飛ばす南風

すごすぎてやばい、俺節ロス

初めて、〇〇ロスというものになった。
すごすぎてやばい、私の中で最上級に軽くて使いたくない言葉だけど、もうそれすらどうでもいい、すごすぎてやばいんだ、としか言えなかった。その日一日、いや次の日、その次の日くらいまで、余韻をひきずっていた。これも来週もう一度見られるという安心感から数日でおさまっているけれど、それが終わってしまったら・・・
来週、大阪行きの新幹線をポチっていないことを祈るしかない。

最近はジャニーズ舞台を立て続けに観る機会があって(生田斗真さんと森田剛くんはすでにジャニーズ枠外とする)、村上くんの一人舞台「イフオア」、横山くんとしょこたんのミュージカル「ジレッタ」、上田くんのミュージカル「新世界ロマンスオーケストラ」、大倉くんといっけいさんの二人舞台「蜘蛛女のキス」、どれもまぁまぁ、どうしたってジャニーズ舞台は抜けられないよね~という感想だった。(上田くんのは完全に振り切っていたのでめちゃめちゃ面白かった)

が、俺節だけは。これだけは、別格だった。エンターテイメントLifeを掲げて、今まで相当な数の舞台を観てきたけど、その中でも3本に入る演目になった。(ちなみに他2つは、鉈切丸(2013)、髑髏城の七人season花(2017))
すごすぎてやべぇんだとにかく。2回目観たら思いの変わるところもきっとあるけれど、フラットな状態で感じられる思えるのって初見の1度しかないから大切にしたいと思っていて、特にこのやられた感は忘れたくないって思った。ので書く。

やすすのオーバーすぎるほどに全力の演技は、一見わざとらしくもあるけれど、身体が小さい故見事に緩和されていた。身体と、キャラを確実にモノにしていた。コンビの福士さんもシャーロットさんも背が高いし、手足も長いので舞台映えするんだけど、それに見劣りしない164センチ、となるとこんだけオーバーの方がバランスが取れるのかもしれない。

ときおり入る演歌は、ジャニーズの中でも1.2を争う(私調べ)喉の持ち主だからこその勢いが劇場の重たいドアを開けてしまうんじゃないかと思うほどに力強かった。シーン2くらいで、えっこれこのままの勢いで3時間半行ったら、最後どうなるの?体力もつの?ってゆうかこのパワーマジで?ってひやひやした。それはやすすを筆頭に、キャスト全員。わざとらしいほどに、全力だった。そりゃ稽古で5kgも痩せるよね。ってゆうか、1公演で3kgはいくんじゃなかろうか。。
ちなみに今回、普段舞台に立つ側の人と一緒に行ったのだが、安田くん、あの発声と声量で何で喉潰れないの奇跡・・・とフリーズしていた。奇跡の強喉。うん、だよね。

そしてこの長舞台、マチネが終わって90分後にはソワレの幕が開くというすげー鬼スケなのだが、ハイカロリー過ぎてこっちは連続してなんて観られない。演じるのなんてもっと無理・・・安田くんマジですごい・・・と友人は再度フリーズしていた。うん、だよね。

俺節の何がすごいって、舞台構成がめちゃめちゃおしゃれ。シーン転換の全暗なんて、2.3回しかなかったんじゃないかな。歌で繋ぎ、照明で繋ぎ、こっちの思考を途切れさせずにナチュラルに続いていく。だから本当に自分も同じ時間を生きているようにスッと入ってくるし、入っていける。これが一瞬に感じる理由だし、終わったあとのロスが激しい理由でもあるのかなと思った。
そして無駄なシーンや台詞が一切ない。ときおり入る小話も、オチが見えてる掛け合いも、いいときにいいテンポでちょうどいい量が入ってくるから、それが全体のアクセントになっていて、笑っていいところと真剣に引き込まれるところ、こちらは素直に身を任せているだけでいい。これに関しては西岡徳馬さんと福士誠治さんがずば抜けていて。間合いや声色が、こちらの期待通りであり斜め上であり、笑わそうとしているところが狙いすぎでもなく、でも笑っていいよ、と懐を広げて待っていてくれる安心感。これがこの舞台の有り余るほどのエネルギーをうまく緩和していた。だから、「娼年」ほどにはぐったりとはしなかったのかもしれない。
(※娼年、のエネルギーはまた違った意味で凄かった。観た人いたら、語り合いたい)

幕間手前で主役2人が先にハケるのだけど、主役がいなくても圧倒されるほどの存在感をガツンと放つ他キャスト、舞台がスカスカに感じないんだよ超凄くない?ここで1幕終わられたらやべぇな、それだったら最高だなってところでちゃんと幕間がきて、ああやられた、と思った。

1週間後、どうなっているんだろう。チケット2公演分取っといて良かった。きっとまだ追求したりないところはたくさんあって、その全員の歯車がビタッとぎゅっとなったとき、どんな舞台になるんだろう。こんだけパワーのある3時間半を率いるやすすa.k.a関ジャニ∞はマジですごいし、もうどんだけ遊んでようが女連れ込もうが、私は胸張ってやすすのファンですって言えると思った。こんだけのことをやられてしまったらもう、この人を好きになって良かったとしか言えない。才能レベルで恋してる。

とりあえず、カーテンコールのふわっとした笑顔にもう生気がなかったので、もう少し食べて、もう少し休んで、もう少し頑張って。この舞台最高だから。