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キスマーク飛ばす南風

幸せを買うことは浪費なのか。-「浪費図鑑 〜悪友たちのないしょ話〜」

数年前から、ツイッターで言葉のチョイスや文体がいいな、と思っていた方がついに書籍を出した。
その名も「浪費図鑑 ~悪友たちのないしょ話~」
元々エンターテイメントに興味がある方だとは知っていた、私もそうだからフォローしていたんだと思う。

そこで出版された同書籍。元々は同人誌として発売されていたものが今回満を持して商業書籍となった。

 

浪費図鑑―悪友たちのないしょ話― (コミックス単行本)

浪費図鑑―悪友たちのないしょ話― (コミックス単行本)

 

いわゆるオタクが、それぞれオタクなことにかけるお金はどうしているの?いくらくらいかけているの?どうしてそこまでお金をかけるの?という内容で、ディズニー、ホスト、アイドル、俳優、舞台、同人誌などの様々なジャンルの浪費スタイルが寄稿という形で書かれている。

本を開いて一発目、本編より前の「はじめに」でもうやられた。
「それぞれの投資の向こうに、それぞれの幸せがある。」
ぶっとんだ。そりゃそうなんだけど、それはもう浪費ではないのではないかと思った。だって、対価として幸せを得ているのだから。喉が渇いたから水を買う。喉の渇きが満たされる。それとそんなに変わらないんじゃないか。こんなパワーワードが本編ではバカスカ出てくるので、あっとゆう間に一冊付箋だらけになった。

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※ちなみに、緑が共感ではないけど理解だったり、新しい価値観や文化のワード。黄色は私もあるあるそれそれな共感ワード。ピンクはもうしてやられた、平伏しワード。

 

本編には、めちゃめちゃ興味深い新しい文化や考え方がたっくさん出てくるのだが(お金を使うという同じ行為でも、ジャンルによって価値観や考え方が違って面白い)、思わず震えてしまったのは、

「全ての思い出は、推しを好きになっていなかったら生まれていない記憶である」
ああそうだ、、自分にも当てはまった。あのときの思い出が、この記憶がどれだけ自分を楽しく幸せにしてくれているのだろう。確かに20年近くたっても忘れられない光景※は、今でも私を感動させてくれる。当たり前なことなのだが、改めて文字で読むとはっとした。

推しからの承認欲求が満たされたとき、自分の中の何かが埋まる。つらいとき、ホストの優しさが心の支えとなってまた頑張れる。たった10秒の握手でも、自分だけを見て、自分のために存在してくれることが幸せで。もちろんどれもこれも共感できるはずも、理解できるはずもないのはわかっている。ただ、アイドル、美容、舞台、旅行、買い物、どれも一般的には「浪費」と呼ばれるけれど、本人たちにとっては生きるための必要経費なのだ。これがわかっただけでも色々なことに少し寛容になれたし、自分の行いも正当化できた。(ここ大事)

ちなみに本書のベストオブわかるワードは、「名古屋と仙台と新潟は近所」
上には上がいる、私なんてまだまだワードは、「福岡は日帰り圏」
一番笑ったのは、「ミッキーは「ご報告」「大切なお知らせ」のような不穏ワードを出してこない」です。ミッキーwww

何をもって浪費とするのか。他人の価値観でみれば浪費であり、本人の価値観でみれば生きるための、元気を出すための必要経費。色んなジャンルのそれを知ることがこんなにも面白いとは!!
あんなことにあんなにお金をかける意味がわからない!ってイライラしている人。
私こんなに使っているけど、ちょっとは反省しているけど、でもやめられない・・・な人。
えっそもそもそんなの感じたこともないしオタク楽しい!!な根っからのオタク。
ほんと、「共感できる人も、理解できないひともいるでしょう。それで正しい。それがリアル。」でしかない。

 

以下は私の浪費事情なので、バッサリ読み飛ばしてもらっても、
こんな人もいるんだじゃぁ私なんて全然マシだねと自己肯定材料にしてもらってもOKです。


エンターテイメントLifeをかかげる私の場合、ライブや舞台、映画などエンタメにかけるお金が一番をしめる。毎年大晦日にその年のチケットを整理すると、だいたい50枚ほどあり、その中で自腹で行っているのが約3分の2、1枚平均8000円として28万。そこに数回の遠征費や、本番後の1杯を入れると、35万前後になるのかな。

そして今ふわっと気づいたけど、一年て54週だよね。50枚のチケットってことは週一でライブや舞台に行ってる単純計算か。そう思うとすげーな

 

ライブは、ジャニーズ(グループ問わず)やEXILEに三代目、miwaちゃん、米津玄師、遊助w-inds.GReeeeNケツメイシ、RIPなど、J-POP寄りではあるが興味の対象は広く、日程が合わなかったりキャパを考えて年1~2くらい遠征もする。
(ちなみに今一番好きなのは関ジャニ∞。30オーバー、アラフォーに差し掛かるのに、たまにアイドルすると爆イケなおもろい関西のおじさんたち、推せる)

舞台は、好きな役者さんが出ていればジャンル問わず観る。ミュージカルからコメディ、ケラ作品までいける。(ちなみにマイベストオブ舞台は、鉈切り丸(2013)、髑髏上の七人season花(2017)、俺節(2017)。好きな俳優は佐藤二朗さん。サイン会&握手会に行ったほど好き)

どちらもグッズやパンフを買わないことから、私はたぶん、生に興味があるんだと思う。静止画に興味はない。コンサートに行ってもうちわは買わないし(すっごくいいライブだったりすると終わった後にタオルなどを買うときもある)、雑誌やポスターを集めることもなければCDはレンタル。
私のエンタメライフの始まりは、TVの中にいた人が、今、存在している、というミーハーとしか言いようのない感情だった。今、ここで楽しいことが起きている。今、好きなひとが、役者さんが目の前に存在しているということが果てしなく嬉しく、面白く、そして現実ではないような不思議な感覚に陥った。

本番が終わって、劇中に感じたことを思い返しながらビールを飲む。あそこの演出最高だったな、鳥肌立ったな、TVでしか見たことなかったけど本当に存在した、、!とか、いろんな感情で満たされる。始まる前も終わった後もすごくウキウキするし、笑顔が増える。

が、仕事や繋がり柄、公式以外の場所でご本人にお会いしても、そこでは全く興奮しない。普通に話せるし、キャーっともならない。その人が目の前にいるのに、ライブや舞台を観ているときとは全く違う感情になっている。ミーハーなくせに、そこは自分でも謎。
こう考えると、私は現実離れしたものを求めているのかもしれない。一種かりそめのような数時間のためにお金を払う。それが終われば現実でしかないから、帰ってからも見られるうちわやポスターには興味がなく、ライブが終わればセトリを作って記憶でライブを楽しむし、舞台ではカーテンコールで役から素に戻る役者さんの顔が一番好きだ。かりそめの時間や、現実との境目が、自分を興奮させているのかもしれない。

ちなみに過去一やっちまったなと思うのは、関ジャニ名古屋→キンキ東京→関ジャニ名古屋のひとりドーム3days。平日だったので全て日帰り、夕方までは仕事をしている。全て良い席だったので、もうこれは誰に引かれても行くしかないと思った。3日間の交通費4万円、チケット2万で計6万。だけど最高にかまされたので全く後悔はしていない。

 

自分の浪費話が長くなってしまったけれど、この本、めちゃめちゃ面白いから!!
書籍の新しいジャンルを知れた感ある。だって、本屋さんでこれ買おうと思って、何コーナーになるんだ・・・?と戸惑ったから。新書で良かった。平積み最高。エンターテイメント最高。

※中学生の時に初めて行ったコンサート。夏の横浜スタジアム、スタンド3列目。TVの中にしか存在しなかったキンキが、目の前でキラキラと踊り輝いていた景色は今でも忘れない。